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Channel: BED TIME STORIES
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夕空

今日の西の空は なんだか怪しげな 薄紫色をしている ピンクではなく ブルーでもない けれどどちらにも しっかり属している まるで今の 私の心みたい

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Chocolate Love

舌先でとろける その甘いものを君と分かち合う 貪るように奪い合う唇は 溢れる愛で潤っている 君と私のふたりの熱が 溶かした愛を飲み下す 脳が痺れるほどの快楽 今夜君だけに贈るから 全部食べてね 甘く薫る チョコレート味の私

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ジハード

歪む視界に広がる 邪悪な闇の世界 頭蓋骨が軋むほどの頭痛 痛む喉にとろりと甘い偽善 涙など流さない 枯渇した感情 果てにある光は 希望のそれか或いは 悪魔の眼光か 汗ばむこの身を地に横たえ 私は眠る 夢の中に見る聖戦 そして待つ 闇がやがて 光に取り込まれる時を

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春の雪

いつも変わらぬ笑顔で いつも変わらぬスタンスで 穏やかな空気を運んでくれる 緩やかな空気を纏う君 柔らかな君の優しさに思わずこぼれた 私の涙はきっと温もりを持っていて 心に降り積もった悲しみを 春の空に舞う雪とともに いつしか溶かしてくれた 装飾された言葉はいらない 慰めも憐れみも同情もいらない ただ傍にいてくれる 君が笑ってくれればいい

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I'm still

かつてあなたは言った キミは 失う前に 失うことに 怯えている と 大切なものは 私の手から離れてゆく そろりと するりと だからその前に 自ら手を離す そうすれば 痛くないから 私は今も あの頃のまま 弱くて狡い 子どものまま あぁ またあなたに 叱られそう

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残像

キミが押してくれた背中 優しく そしてゆっくりと キミのもとを去る私の背中は キミの目にはどう映っていた? 寂しくて 心細くて 小さく震えた 私の背中 キミのもとを離れ もう二度と触れることのない ふたつのココロが 切なく軋む いつかまた誰かと 恋に落ちたなら その寂しい残像は キミの記憶から消えるだろうか ふたりで集めたティアドロップ きらきらと輝き 儚い思い出を 過剰なほどに彩る 目を閉じる...

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EXCUSE

もう私は 以前の私ではありません 心は軽く 眉間に皺も寄っておらず 毎日穏やかに 自由時間を楽しんでいます 残念ながら あなたの空虚な気持ちに 同調してあげることは 今の私には無理なのです どうかわかってください 私の手を引かないでください 私から笑顔を奪わないでください 重い空気を 運んでこないでください あなたの現実に 私を引き込まないでください 私との記憶を デリートしてください...

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風の中

春の風が   心に吹き荒れる   伸ばし続けた黒髪が   まるで生き物のように踊り狂う   コートの裾を翻し   苦悩の檻を溶解し   嵐は私のもとを去る   やがて綻ぶ蕾   笑みを生み   時を縒り   いまここから   道はつづく   そして私は   君を探し出す   この目を見開き   足を踏み出し   いつか必ず   君に辿り着く   風の中に   君を感じる   君は私の   側にいる...

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コンティニュ→

昨日生まれた新しい私も 今日には古くなって死んでゆく そしてそれを補うように また新しい私が生まれてくる 毎日は同じように繰り返し けれど実はまったく新しい瞬間の積み重ねで 仮に私を輪切りにしたならば 日付と時間が暗号化された文字列が 耳なし芳一と見紛うばかりに 私の断面に無数に 記されているに違いない そして耳なし芳一と同じように やっぱりひとつだけ真っ白な箇所はあって...

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Waiting for you

埋葬された私の魂を救ってくれたのは 鋭い爪を持つ小さき獣 水底に沈む私の肢体を 抱きしめ再び光のもとに浮かび上がらせてくれたのは 滑らかな皮膚を持つ巨大な海獣 寒がりな私の手を温めてくれたのは いつもそこにいてくれた 君の優しさ だから今度は私が言おう 君に笑顔が戻ったら 心からの「おかえり」を 私はここで ずっと待っているから

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うそ

君のことがダイキライ 君がくれる愛の言葉も 手の温もりも その胸に抱かれる安心感も ぜんぶぜんぶいらないの 君に会えない寂しさも みんな心から追い出して 空っぽになった私にはもう 切なさ感じる痛覚すら ひとつも残っていないんだよ 嘘がキライな私だけど 今日だけは許してね 1日限定のアマノジャク 君のことが ダイキライ

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さくらいろ

  桜はおもった   どうして私は桜なのに   私の花びらは   桃色とか   薄紅色と   言われるのかしら   どうして私は   桜色じゃないのかしら   でもまあいいわ   私は私   懸命に咲き   時が来れば散りゆくだけ   私は私の   生を生きるだけ   桜はおもった   私は私の色を   とても気に入っている   と  

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but I need you

広いスペースはいらない 君の腕の中 そこにいられれば 華美な言葉はいらない ただ素朴に 愛してると言ってくれれば 強い力なんていらない そっと手を握るように 優しく包んでくれれば 君がいてくれれば ただそれだけで

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地獄

子どものころ熱を出すと 必ず見ていた夢がある いやあれは 夢ではなかったのかもしれない 現とのはざまで私が見たもの それは闇にぼんやりと浮かぶ 幅の狭い階段だった 熱に浮かされ歪んだ視界の中で 私は天井を見上げる 辺りは暗闇に包まれ 私はその仄白い階段を なにか不吉なものに遭遇したような気持ちで いつまでも眺めている 私は思い出す 天から伸びる 蜘蛛の糸 そう、私のいる所 ここはまさに地獄...

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